第31章 鈴木 舞
Valentine Concert
~音楽に愛をこめて~
 共演: 實川 風 pf

満員御礼!

ヴァレンタインも間近、チョコレート売場が華やかに賑わう銀座にて、銀座18 (でちょっと)クラシック第31章は、鈴木舞さんviolin、實川 風さん、pianoをお招きしました。お二人は東京芸術大学同級生。鈴木舞さんは、昨年ロシアのスピヴァコフ国際ヴァイオリンコンクールで第2位受賞され、ローザンヌ、ザルツブルクを経て現在はミュンヘン在住。一方實川さんは、ロン・ティボー・クレスパンコンクール一位なしの3位、カラーリオ国際コンクールで優勝というお二人によるヴァレンタインコンサート、期待に胸が高まります。
 
 
 
第1部、まずはエルガーの愛の挨拶から。結婚のプレゼントとして新妻の為に作曲されました。何て素敵なプレゼントなんでしょう!
 
続いてクライスラーの愛の哀しみ、失恋の哀しみの中にも、彼女を想いやり、最後は生きているという事が素晴らしい!と昇華させていく、との舞さんの解説。そして愛のよろこび、と愛をモチーフに名曲が続きます。
 
第一部のメインはプーランクのヴァイオリンソナタ。この曲はプーランクが敬愛した、スペインの詩人ガルシア・ロルカがスペインの内戦の際に銃殺された事を題材に、作曲されました。ヴァイオリニストのヌブーの依頼で作曲したものですが、なんと初演の6年後にはヌブーも飛行機事故で亡くなってしまいます。
 
第2章がガルシア・ロルカの詩の冒頭が引用されていて美しい旋律ですが、1・3楽章は激しく、バイオレントで、最終章ではロルカが銃殺される3発の銃撃の音、そして倒れた後の苦悶の様子が描写され、ドラマチックな曲です。
 
まるで一本の映画を観終わったかのような、異空間に行ってきたような体験でした。
 
 
 
第2部はフォーレの夢のあとに、子守唄。フォーレが歌手で人妻のエンマの子供の為に毎年誕生日に1曲ずつプレゼントした、その最初の子守唄。いろんな愛の表現があるものです。エンマは銀行家と離婚したのち、作曲家ドビュッシーの妻となったそうです。
 
2部のフランクのヴァイオリンソナタはヴァイオリニスト・イザイが結婚した際に、プレゼントされた曲との事。名曲を間近で堪能しました。
 
第3部追加公演、早々に完売してしまったため、どうしても聴きたいというお客様のために行われました。銀座でちょっとでも3回公演は初めてです。
 
愛の挨拶、フォーレ、そしてプーランクのヴァイオリンソナタ。3回の疲れも見せず、弾けば弾くほど息がぴったり合って、素晴らしい公演となりました。
 
アンコールにはドビュッシーのケークウォークをハイフェッツがヴァイオリンとピアノのために編曲した難曲を、さすがお二人、さらっと合わせて楽しませてくださいました。
 
この秋にはDUOでのCD発売が予定されているそうです。
 
今後の活躍が楽しみですね。
 
それぞれの演奏活動がお忙しい中で、本当に贅沢なひと時をありがとうございました!
 
 
 
 
 
★4月2日 鈴木舞さん・實川風さんのDUO コンサートが渋谷駅直結のeplusリビングルームカフェにて行われます。
 
ぜひ足を運んでください。良いお席はお早めに。(3月から予約開始)


バレンタインにちなみ、愛をキーワードにプログラムを組みました。
愛と情熱、夢、死。 愛をめぐるドラマをお楽しみください。
 
第1部
クライスラー : 愛の喜び、愛の悲しみ
F.Kreisler : Liebesfreud / Liebesleid
プーランク : ヴァイオリンソナタ
F.Poulenc : Violin Sonate
 
第2部
フォーレ: 子守唄
G.Faure : Berceuse
フランク: ヴァイオリンソナタ
C.Franck:Sonata for Violin
 
 
鈴木 舞 (すずき まい) violin
神奈川県出身。2006年日本音楽コンクール2 位、2007年チャイコフスキー国際コンクール最年少セミファイナリスト、2013年ヴァツラフ・フムル国際ヴァイオリンコンクール(クロアチア)1位。オルフェウス室内楽コンクール(スイス)1位。2012年度シャネル・ピグマリオン・デイズ・アーティスト。東京藝術大学を経てローザンヌ、ザルツブルグで研鑽を重ね、読響、東響、日本フィル、ホーフ響(ドイツ)、モラヴィアフィル(チェコ)、ザグレブフィル(クロアチア)、クオピオ響(フィンランド)、ローザンヌ室内管(スイス)等、内外のオーケストラと共演を重ねるほか、各地で室内楽やリサイタルに招かれている。
 
 
實川 風 ( じつかわ かおる) piano
千葉県出身。2007年、第31回ピティナ・ピアノコンペティション特級銅賞・聴衆賞、第8回ショパン国際コンクールin ASIA一般部門金賞、2008年、第77回日本音楽コンクールピアノ部門第3位、第4回名古屋国際音楽コンクール第1位・聴衆賞、2015年、全日本ショパンピアノコンクール第1位2015年10月フランス・パリで行われたロン・ティボー・クレスパン国際コンクールにて1位なしの第3位を受賞、併せて最優秀「リサイタル賞」及び「新曲賞」受賞。各地のソロリサイタルの他、協奏曲で内外の交響楽団と共演。また、その柔らかく多彩な音色は室内楽の分野でも高く評価され、弦楽器から管楽器まで著名な楽器奏者との共演を近年広げている。
 
 
■コンチエルテーナ銀座
全席自由2000円
お飲み物・茶菓子付
各部20 席限定
 
お問い合わせ
TEL: 090-4752-8040
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