玉川奈々福
浪曲で楽しむシンデレラ物語 

第一部 13:30 開演
第二部 16:00 開演
浪曲 シンデレラ
浪曲  玉川奈々福 (たまがわ ななふく)
三味線 沢村豊子 (さわむら とよこ)

 
 
 9月6日日曜日。コンチェルティーナはいつもと全く違う雰囲気に包まれていました。
木版画家、山高登先生のシンデレラ物語に因んだ版画、ガラス絵が飾られ、中央には白地に鮮やかな金魚が描き出されたシルクの布で覆われた演台が設えられています。これまた目の覚めるような黄緑色の和服姿の玉川奈々福さん、側にお三味線の沢村豊子師匠がニッコリと微笑み、艶っぽい不思議な和の空間で、銀座18(でちょっと)浪花節が始まりました。

 
 
ほとんどが浪曲は初めて、というお客様ばかり。明治時代に大衆芸能として始まり、大流行した浪曲の「おじいさんが青筋たてて、唸っている」イメージを覆したい、と熱っぽく語る奈々福さん。以前は健康診断で毎年貧血だったのが、浪曲で声を出すようになってから、すっかりオールAになったとか。発売中の「東京人、すてきなアラハン(100歳)特集」でも紹介されているように、いかに浪曲が健康にいいかアピール。トークでぐいぐい観客を引きつけます。
まずは観客としての心構えから。掛け声の練習「たっっっぷり」してから、いよいよ
「シンデレラ物語」の始まり始まり~拍子木の音が鳴り響きます。
 
皆んなもよーく知っているシンデレラ物語。意地悪な継母と姉にいじめられ、育ての親のお婆さんの魔法でカボチャの馬車で王子様の舞踏会へ。登場人物を目と声色で瞬時に演じ分け、笑いあり人情あり涙あり。
身体は2つ、心は一つ。という豊子師匠との掛け合いは、お見事!というしかありません。ラップやスマホ占いも飛び出す新作浪曲は、観客と演者が一体となった世界を造りあげていました。
終った後の茶話会も和気藹々と話が弾み、もっともっと聴いていたい、あっと言う間の一時間でした。
 


 
若手女性浪曲師として、玉川福太郎師匠直伝の古典浪曲は云うに及ばず、新作自作浪曲を手掛け、さまざまな浪曲イベントを自らプロデュース、多面的活動を展開する奈々福さん。今回は、浪曲版「シンデレラ」を引っさげて、銀座に登場です。浪曲初体験の方にも楽しんでいただけること請け合いです!
 
玉川奈々福(たまがわ・ななふく)浪曲師。1994年10月、日本浪曲協会主宰三味線教室に参加。1995年7月、玉川福太郎に曲師(浪曲三味線弾き)として入門。師の勧めにより2001年より浪曲師としても活動。2004年「玉川福太郎の徹底天保水滸伝」全5回、2005年「玉川福太郎の浪曲英雄列伝」全5回プロデュース。2006年本橋成一監督作品『ナミイと唄えば』出演。同年12月、芸名を美穂子から奈々福に改め名披露目。さまざまな浪曲イベントをプロデュースする他、自作の新作浪曲も手掛け、他ジャンルの芸能・音楽との交流も多岐にわたって行う。かに座のO型。
沢村豊子(さわむら・とよこ)曲師(浪曲の三味線担当)。福岡県大牟田市出身。幼少時より踊りと三味線を習っていたが、家近くの佐賀劇場に来た浪曲巡業の一行に誘われて11歳で山 本艶子に弟子入り。以来浪曲三味線一筋。戦後放送浪曲で売れっ子であった国友忠の相三味線を長らくつとめ、いまは主に国本武春と玉川奈々福の三味線を担 当。音締の美しさには定評がある。 玉川奈々福


奈々福公式ブログ ななふく日記
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