第60章
實川 風 リサイタル

◎第一部 13:30 開演 SOLD OUT
◎第二部 16:00 開演 SOLD OUT
 
コンチェルティーナGINZAの銀座でちょっとクラシック、なんと今回で第60章!記念すべき回は、やっぱりこの方、實川風さんの登場です。實川さんはこれほどメジャーになる前からコンチェルティーナでご出演いただいており、共演も含め9回目の出演となりました。
梅雨空のもと、当初のプログラムから変更あり、19世紀フランスの作曲家、サティから始まりました。サティはジムノペディなどのCMやBGMで誰でも耳にした事がある、ゆったりとした当時としては型破りな作品で、今聴いても全く古さを感じさせない作曲家。パリの名門音楽大学であるコンセルバトワールを退屈だとの理由で退学してしまったという、変人ぶりでも有名です。別の星から、あるいは遠い未来から来たかのような不思議でありながら自然な曲。エジナールの前奏曲
続いて
ショスタコーヴィチ: 前奏曲とフーガ ニ短調 作品87-24 ロシアの19世紀末から20世紀始めな作曲家で、荘厳なオルガン曲あるいは交響曲のようなスケールの大きな曲でした。すごいエネルギーを感じます。
大曲の間にホッと一息、
サティ: 嫌らしい気取り屋の高雅なワルツ1番「彼の容姿」2番「彼の鼻眼鏡」そして、ノクターン3番。
最後はロシアの作曲家、プロコフィエフのピアノソナタ第7番 作品83「戦争ソナタ」第2次世界大戦中にかかれた曲で、難曲です。實川さんが中学生の頃、お小遣いでこの楽譜を買い求め、以来ずっと温めてきた作品です。
想いが詰まった、素晴らしい演奏でした。
アンコールにサティ、2部ではドビュッシーの花火も飛び出す大サービスでした。
今後も大きなホールでのコンサート、全国各地での演奏会が目白押しの實川さん、応援するファンの皆さんとの茶話会も和やかに、梅雨空を吹き飛ばす爽やかな2ステージ。
お疲れ様でした。


Program
ショスタコーヴィチ:前奏曲とフーガ ニ短調 作品87-24
プロコフィエフ:ピアノソナタ第7番 作品83「戦争ソナタ」
ポール•マッカートニー(武満徹編):ゴールデン•スランバー


【實川風】
2015年、パリで行われたロン・ティボー・クレスパン国際コンクールにて、1位なしの第3位、最優秀リサイタル賞を受賞。翌2016年にはイタリア北部、カラーリオで行われたカラーリオ国際ピアノコンクール(カラーリオ・イタリア)にて第1位を受賞し、本格的に国内外での演奏活動を広げる。海外の音楽祭への招待には、上海音楽祭、ソウル国際音楽祭、ノアン・ショパンナイト(フランス)・アルソノーレ(オーストリア)がある。
東京藝術大学附属高校・東京藝術大学を首席で卒業し、同大学大学院(修士課程)修了。
山田千代子・御木本澄子、多 美智子、江口玲の各氏に師事。グラーツ国立音楽大学ポストグラデュエイト課程にて、マルクス・シルマー氏に師事。