第27章 久野 幹史 
リュートリサイタル 

〜いにしえの美しき歌を奏でて〜
 
スカボロフェア(イギリス民謡 )
  Scarborough Fair:English traditional
輝ける星よ(モンセラートの朱色の写本より)
  Stella Splendens:LibreVermell de Montserrat
涙のパバーヌ(J.ダウランド)
  LachrimaePavan:John Dowland
そんなふうに思うなんて(T.メールラ)他
  Folle è benchesicrede:T.Merula
 


 
~いにしえの美しき歌を奏でて~
暑かった夏の終わりに、銀座18クラシック第27章は、リュート奏者の久野幹久さんを迎え、古楽の世界にタイムスリップしました。
 
一曲目、イギリス民謡のスカボローフェア、優しい音色に心満たされます。
ルネサンス期のイタリア古楽、初めてなのに、懐かしい歌のしらべの数々。
 
リュートの特徴ある瓜を半分に割ったような、卵形のボディーは薄い木の板を張り合わせただけで、大変軽くて壊れやすく、繊細な楽器です。ルネサンス時代には王侯貴族の宮殿でもてはやされ、大流行しました。途中ヴィウエラという、スペインの楽器に持ち替えて2曲。
続いてバロックの時代に移ります。
小学校の音楽の時間に一番最初の左端に出てくる、ヘンデルは
古楽の世界では最も新しい時代との事。
ヘンデルのアリアの名曲、「私を泣かせて下さい」そして最後はドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」久野さん自身のリュート編曲で。
アンコール(古いイギリスの歌)の後の茶話会では、和やかな古楽レクチャーが続き、秋の気配というか台風10号接近の中(笑)、お集まりいただいた方々、ありがとうございました!
 


久野 幹史(くの まさし) lute
 
リュート奏者・作曲家・音楽監督
リュートを永田平八に師事。現在リュート奏者としてソロ・アンサンブルで、中世〜ルネサンス〜バロックの音楽を始め、音楽ジャンルを越え様々なシーンで活動中。
2010年、ダ・ヴィンチ展~モナ・リザ25の秘密~にてリュート音源提供。
2012年、駐日英国大使館で催された“シェイクスピア初版版来日記念レセプション”にてリュート演奏
2014年、東京ブックマーク 世界が変わる東京へ 2014夏 TVCMにミュージシャン役として出演
2014年、劇場版アニメ「楽園追放-Expelled from Paradise-」サウンドトラックに
リュート演奏で参加
2015年、PARCO舞台『メアリー・ステュアート』にリュート奏者として出演
etc…
その他にシェイクスピア作品の演劇等で音楽監督(リュート演奏/作曲・編曲含む楽曲コーディネート)も行っている。また作曲・編曲ではTVCM、PV等数多くの作品を手がける。日本リュート協会理事。
 
リュートについて
リュートは中世からバロック期にかけてヨーロッパで盛んに用いられ、ルネサンス期の絵画等でも描かれている、その慎ましやかで優しく妙なる調べの楽器は吟遊詩人や宮廷楽師、王侯貴族など幅広く嗜まれました。